キーワード辞典
待ち行列

登録日 08/12/05   更新日 12/06/05


待ち行列

例えば、 イベント会場で生ジュースを販売するとする。
私が、客から注文を受け、生ジュースを作り、会計をして商品を渡すまでに、 平均して4分かかるとする(平均サービス時間Ts)。
また、イベント当日は、客は平均して6分に1人やって来ると推測されている(平均到着間隔Ta)。
この場合の利用率(ρ=Ts÷Ta)は4分÷6分≒0.67となるが、
例えば気温が上昇し、客が平均5分に1人やって来るとすると、4分÷5分=0.8、
平均4分に1人やって来るとすると、4分÷4分=1、となり、
私1人で対応するには、非常に苦しくなる。
勿論、実際には、 私は毎回きっちり同じ時間でお客さんに対応出来ないし(大量だったり疲れたりとか)、 客がきっちり等間隔で到着するなんて事は有り得ない(昼食時には殺到したりとか)ので、 友人に声を掛けて手伝って貰って、 ジュース作成と会計など作業を分担し1人の客に対するサービス時間Tsを短縮したり、 客に対する窓口を増やしたり、といったことが必要となる。 後者の方式では、さらに、待っている行列を窓口ごとに作るか、 行列を1つだけにして空いた窓口へ振り分けるか、というパターンがある。

客の平均到着間隔Ta=6分、私の平均サービス時間Ts=4分という上記の例では、言い換えれば、
客は1時間に平均10人やって来ると考える事が出来(平均到着率λ)、
私は1時間に平均15人の客に対応出来ると言える(平均サービス率μ)。
参考書でよく見られる公式、利用率(ρ=λ÷μ)は、これを用いる。

面倒くさい数式をぶっとばして、乱暴に結論だけ書くと、 一定時間に客が到着する人数の確率がポアソン分布、 店員がサービスをする時間の確率が指数分布に従い、 窓口が1つ、行列が1つ、の、M/M/1の待ち行列の場合、
行列で待っている人の平均人数 Lw は、
利用率÷利用していない率、ρ÷(1−ρ) 人で、
その待ち時間(注文をし始めるまでの時間)Twは、
待っている平均人数×1人にかかる平均時間、ρ÷(1−ρ)× Ts で求める事が出来る。
ρが0.5を超えると行列が出来、1を超えると行列は永遠に伸び続ける。



待ち行列で言うところの ポアソン分布と指数分布というこの2つの分布は表裏一体で、大雑把に言うと、 ポアソン分布は、ある事柄が一定の時間内に起きる確率を、 指数分布は、ある事柄が起きる時間の間隔の確率をあらわしている。 例えば、1時間に平均λ人の客が来るとすると、 1時間にx人の客が来る確率を求めるのがポアソン分布で、 客が来たx時間後に次の客が来る確率を求めるのが指数分布である。
EXCELには、ポアソン分布の POISSON() と指数分布の EXPONDIST() という関数があり、 シュミレーションをする事が可能である。

1時間に平均λ人の客がランダムに到着する場合、
左:1時間に到着する客の数がx人である確率。
右:1時間に到着する客の数が少なくともx人である確率。


1時間に平均するとμ人の客にサービスする力がある店員の場合、
左:1人の客に対するサービス時間がx時間である確率。確率密度関数なので縦軸は1を超える。
右:1人の客に対するサービス時間がx時間以内である確率。





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