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(旧来の)総合実践と商品開発

登録日 16/09/01   更新日 16/09/01

 検定試験  総合実践と商品開発  達成感  人づくりという評価  思考無き知識


大昔に一度書いた記憶が有るのだけれど最近また気になり出してしまったので、リニューアル再掲載。
最近の総合実践は変化しているらしい(かなり疑問な伝聞形)が、 此処では、旧来の総合実践と商品開発の関係について。


(旧来の)総合実践と商品開発

(旧来の)総合実践とは、 3年次に、商業教育の集大成として、1年間をかけ、相当数の単位と相当数の教科担当者を割き、 取引の開始から商品の見積もり、仕入れ、注文、販売、支払い、お礼状までの一連の流れを、 教諭の指示通りに作業を行い、文書は一字一句間違い無く完璧にトレースする科目。 指示された作業を間違えたり文字を書き間違えたりするとやり直し。目標は「従順な社員」。
基礎知識の習得は重要であり、 基礎知識の無い、共通理解の無いアクティブラーニングなんて無意味だから、 その事自体を100%悪いとは言わないけれど。でも、それだけ。

これを商業の授業の手法の基準に置いている教諭(商業の教諭の大多数)は、 例えば商品開発においても同様の手法を取ろうとし、 この手法で開発された商品は表向き「生徒が開発した」と銘打っていても、 実際は、企画、交渉からパッケージデザインに至るまで、 予め教諭や周りの大人達に因ってシナリオが出来上がっており、 全て用意された環境の中、生徒はそれに従っただけ、という事例がとても多く、 「たかが生徒が授業で商品を開発する作業をトレースするだけの事なのだから、手っ取り早く、 現実のマーケティングとか、○○権とか、原価や利益とか、そんな事は無視しよう」的な展開と、 最後は「達成感」に持って行こうとする傾向が非常に強い。 「生徒がどの様な思考のinput-outputにより完成させたか」では無く 「教諭の指示を上手にトレース出来たか」が生徒の評価の最重要点となり、 「どれだけマスコミに取り上げられ学校の宣伝になったか」が教諭の人事考課の最重要点となる。

この傾向は、ツアー系でも多くみられる。
生徒は台詞の棒読みで、実際に仕切っているのは教諭や旅行会社だったりする。


全国をアポ無しで回った長年の経験上、 商品を販売している生徒やツアーのガイドに突っ込んだ質問をすると、 それなりの確率で頓珍漢な返答が返って来たりする。

経験上、小・中学校の取り組みの方が真面だったりする事が結構多い。

勿論、大昔の大丸本舗の初期の金太郎飴系や、愛知県立岡崎商業高校のコンビニパンの様な例外も有る。





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